「講話」〜集団活動〜

   子ども会の豊かな発展のために

 

1.  集団活動の意義

集団を通して自分の歩みの方向付け

集団に支えられて、不安と困難に耐える力、判断力、勇気、責任ある態度など

集団行動により、協力的、友好的な態度、連帯のきずなを強められる。

 

□個人と集団の関係

 「人は社会的動物である」といわれる。人は、他の人の存在なしには生きて

いくことはできない。

 

(1)子どもの生活は相互に影響される

   ・集団のあり方が一人一人の考え方や感じ方に大きな影響を与える。

 

(2)友人関係の意義

   ・友人との付き合い方を知り、守るべきルールを習得していく。

   ・多くの友人と接することで、自分どんな人間なのか知るようになる。

   ・人は、それぞれ様々な能力や個性を持っていることに気づく。

  

2.異年齢集団活動の必要性

異質集団における活動を通して、同質集団では習得することのできないもの

を身につけることができる。

 

(1)異年齢集団の特質

  @同年齢で構成される集団に比べて、対等の立場で競争する意識が薄い。

   年下に対して思いやりの気持ち

年上の者に対して尊敬の気持ち

 

  A能力や経験など相互の違いが尊重される。

   能力や経験などの違いが大きい。

互いの差異を尊重

 

(2)異年齢集団から学ぶもの

  @自己中心的傾向の解消

   ・自分と自分以外の区別がわかる。

  A自己中心性を解消して次の段階に進むために、自己中心性の限界を知る

。  ・子ども同士の社会生活で、自分以外の子どもの立場に遭遇する。

  B子どもたちの遊び集団は、人間として必要な社会性を身につける。

   ・年長の子は思いやりの気持ち、年少の子は尊敬感謝の気持ちを身につける。

3.集団の指導

(1)異年齢集団の運営

@      子どもたちの発達段階に配慮

A      発達段階に合った活動のねらいや内容の設定

B      発達段階に応じた参加の方法などを工夫する

C      あたたかく見守り、必要に応じて励ましと支持を与える

 

(2)異年齢活動指導上の留意点

@   一人一人が尊敬され、協力して活動する組織

A   下級生は上級生に対して尊敬やあこがれの念をいだくように

B   上級生は下級生に対して励ましや思いやりの心が育つように

C   毎回の活動状況を観察・評価し、指導に生かすように努める。

 

4.集団活動と評価

評価とは、実施された結果にたいして、その目標にどれだけ到達された

か、その度合いをある時点で確かめてみること。

 評価にあたっては、活動の成果も大切であるが、活動の過程を重視する。

 

(1)評価の基本的な考え方

  @活動のねらいを明確にすること 

「なんのために」「どのような活動を取り上げるか」

 

  A評価と指導の一体化

    評価はなんのために行うか!

評価の結果を、日常の活動に活かし、次の計画立案に反映させる。  

                                

(2)記録による評価

@  集会の日時、会員数、助言者、司会者、その他の世話係りを書く

A  意見の相違点を明確にする。

B  意見の一致点を記録し、まとめのときに集団の確認を受ける。

C  議題に対して、どんなことが話し合われ、いかに進行したかを記録する。

D  通常、集会の終わりには全体的なまとめを報告する。

 

(3)観察による評価

@  今日の集会の目的ははっきりしていたか。

A  その目的はどの程度達成できたか。

B  必要な設備情報知識などは充分あったか。

C  テーマの選択、取り上げ方は適切であったか。

D  集会の進行はうまくいったか。

E  成員の関心度はどうであったか。

F  成員の発言状況にかたよりはなかったか。

G  みんなによく理解できる言葉で思想、感情の交流がおこなわれたか。

H  全体的雰囲気は固かったか、それとも柔らかかったか。

I  成員は積極的だったか消極的だったか。

J  成員は友好的だったか、敵対的だったか。

K  目立ちたいという感じのするのもはなかったか。

 

・観察にあたっては、先入観なしに、公正な立場で事実を見ること。

・見たことを忘れないようにメモしておくようにする。

・事実を延べ、価値評価を入れないようにすること。

 


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